女性向けがん保険とは? 基本から“本当に必要性の高い年代”まで徹底解説!

保険の基礎知識

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女性向けがん保険とは? 基本から“本当に必要性の高い年代”まで徹底解説!

乳がんや子宮がん、卵巣がんなど、がんのなかには女性が罹りやすい、あるいは女性だけが罹ってしまうものがいくつも存在します。そのような女性特有のがんに対する不安から、「自分の年齢で条件の良いがん保険は無いかな……」という迷いを抱かれている方も多いのではないでしょうか。

とはいえ、最初から女性向けがん保険のおすすめランキングや比較サービスを見てみても、そこに掲載されている商品が本当に自分に合っているかどうか判断するのはなかなか難しいところがあります。

保険料が安ければ良い保険というわけではありませんし、ランキング上位だからといって必ずしもあなたに合っている保険とは限りません。そうしたサービスは、まず「保険に対する自分の希望・目的」を明確にしたうえで活用するからこそ、大きな意味を持つのではないでしょうか。

そこで、この記事では、女性向けのがん保険のランキングや比較サービスを見る前に、必ず押さえておきたい基礎知識を分かりやすくお伝えしていきます。女性向けがん保険の基本的な特徴から、本当に必要性の高い年代、そして検討を進めていくときの注意点まで、厳選ポイントをまとめました。

ぜひこの記事に最後まで目を通して頂いたうえで、保険を検討・比較してみてください。もしかしたら、あなたにとってベストな保険が見つかるもしれません。

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1.そもそも女性向けのがん保険ってどういう保険?

最初に女性向けがん保険がどのようなものなのか簡単にお伝えしていきます。保険の概要と代表的な保障について解説していますので、まずは女性向け保険のイメージを掴んでください。

1-1 女性向けのがん保険とは

女性向けがん保険とは、女性特有のがんに罹ったときに手厚い保障を受けることのできるがん保険を指しています。大きく分けるなら、通常のがん保険の特約として女性特有のがんに対する保障が付帯しているタイプと、女性特有のがんに対する保障そのものが主契約となっているタイプの2種類があります。通常のがん保険との大きな違いは、女性特有のがんに対する保障のボリュームが大きいことだと言えます。

1-2 女性向けのがん保険の保障内容とは

女性向けのがん保険には、どのような保障が備わっているのでしょうか。

保険会社や保険商品によっても違うのですが、代表的な保障としては「がん診断給付金」「がん入院給付金」「がん通院給付金」「がん手術給付金」などが挙げられます。保障の名称こそ通常のがん保険とあまり変わらないように見えますが、それぞれ女性向けのがん保険ならではの特徴を持っています。具体的にどのような内容なのか見ていきましょう。

●がん診断給付金
基本的にはがんの診断確定をされた時点でまとまった一時金を受け取ることのできる保障。一般的に保険金額は100万円~200万円に設定されています。女性向けがん保険の場合には、女性特有のがんのときには上乗せして一時金を受け取れたり、女性特有のがんのときのみ一時金が支払われたりといった形になっています。

●がん入院給付金
がんの治療を目的として入院したときに、その入院日数に応じて1日あたり所定の給付金が支払われる保障ですら。通常、1日あたりの給付金は5,000円~15,000円で、1入院あたりの支払い限度日数は無制限になっています。女性向けのがん保険では、女性特有のがんで入院した場合、通常のがん入院給付金に上乗せして、さらに保険金を受け取れるタイプが一般的です。

●がん通院給付金
がんの治療を目的として通院したときに、その通院日数に応じて1日あたり所定の給付金が支払われる保障です。多くの場合、1日あたりの給付金は5,000円~15,000円。女性向けのがん保険では、女性特有のがんで通院した場合、通常のがん通院給付金に上乗せして、さらに保険金を受け取れるタイプが一般的です。

●がん手術給付金
がんの治療を目的として手術を受けたときに、所定の給付金が支払われる保障。女性向けのがん保険においては、通常のがんの手術給付金とは別に、女性特有のがんを原因とした「乳房再建術」「乳房観血切除術」「子宮全摘出術」「卵巣全摘出術」などを受けた場合に手厚く保障されるようになっています。


2.女性向けのがん保険は本当に必要?

前章で女性向けのがん保険について、その概要を見てきました。しかし、ふと疑問に感じるのは、「そもそも女性向けのがん保険が本当に必要なのか?」という点ではないでしょうか。

そこで、この章ではいくつかの統計データを参照しながら、①女性にとって女性特有のがんは本当に恐れるべきものなのか、②女性のなかで特に女性特有のがんのリスクが大きくなり女性向けがん保険が必要となる年代はいつなのか、という2点を解説し、女性向けがん保険の必要性についてお伝えしていきたいと思います。

2-1 そもそも女性特有のがんって本当に怖い?

まず確認しておきたいのが、女性は「女性特有のがん」を本当に警戒すべきなのかというポイントです。ひと口にがんと言っても、それは女性特有のがんだけではありません。たとえば、大腸がん、胃がん、肺がん、皮膚がん等、女性特有のがんに限らず、実に様々なタイプが存在しています。

問題にしたいのは、「数あるがんのなかで本当に女性特有のがんが女性にとってリスクなのか」というところです。確かに女性が女性特有のがんに罹患するリスクが高いのであれば、女性向けのがん保険に加入してピンポイントで経済的な備えをする意義は十分に認められるでしょう。

その一方で、実は女性特有のがんに罹患するリスクが低いのなら、わざわざ女性向けのがん保険に加入する意味はありません。通常のがん保険に入ってさえいれば十分だと言えます。

では、実際にどうなのでしょうか。ここで国立がん研究センターの調査を参照して確かめてみましょう。このデータをもとに、いわば「女性が罹りやすいがん」をまとめたのが以下の図表になります。

女性が罹りやすいがん

結果としては、女性が罹りやすいがん上位5つのうち2つが「乳がん」と「子宮がん」という女性特有のがんに占められています。特に乳がんは圧倒的に患者数が多く、女性がもっとも注意すべきがんだと言えるでしょう。

また、女性特有のがんで気を付けたいのは、通常のがんよりも経済的な負担が大きくなってしまうケースが想定できることです。部位や症状によっては、がん治療にかかる費用の他に、ウィッグ(かつら)、特殊な衣類・下着、入院時には女性用の個室などが必要になり、さらに経済的なダメージが膨らんでしまいます。

このように、女性にとって乳がんや子宮がんを始めとした女性特有のがんは大きなリスクであり、その備えとして女性向けのがん保険は極めて重要性が高いと言えるでしょう。

2-2 女性向けのがん保険が本当に必要な年代は?

前節で女性にとって女性特有のがんが大きなリスクであることを確認しました。

とはいえ、女性向けのがん保険が、必ずしもすべての女性に必要なわけではありません。同じ女性でも年代に応じて女性特有のがんのリスクには違いが見られます。そうだとすれば、特にそのリスクが高い時期だけ女性向けのがん保険に加入しておけば良いと考えることもできるでしょう。

そこで、次に見ていきたいのは、女性特有のがんのリスクがどの年代で高まるのかというポイントです。がん研究振興財団の調査結果をもとに、女性特有のがんのなかでも特に患者数の多い「乳がん」と「子宮がん」「卵巣がん」の罹患率の年代別分布を確認し、「女性向けのがん保険に加入しておいたほうが良い年代」について見ていきましょう。

年齢階級別罹患率分布(乳がん、子宮がん、卵巣がん)

注目して頂きたいのは、いずれのがんも30代から40代にかけて罹患率がカーブを描きながら上昇する点です。その後、罹患率は50代に入っても増え続けていき、子宮がんと卵巣がんは50代、乳がんは60代でピークに達します。そして、それを過ぎると徐々に低下していくこととなります。

この結果を踏まえた場合、どの年代の女性にとって女性向けのがん保険が必要だと考えられるでしょうか。すぐに思いつくのは、シンプルに最も罹患率が高い50代・60代の女性には、女性向けがん保険の必要性は大いにあると言えそうです。確かにこの見方自体に間違いはありません。

ただし、そもそも保険が「将来的に起こりうるリスクに対して“あらかじめ”備えをするもの」だということに注意を払いましょう。50代・60代で女性特有のがんに罹ってから加入を考えるのでは遅すぎるのです。

一度がんを患った場合、健康告知で加入ができなくなってしまうがん保険も決して少なくありません。女性特有のがんのリスクに備えるのであれば、その前に女性向けのがん保険に加入しておく必要があると言えるでしょう。

それでは、将来的に起こりうる女性特有のがんのリスクに備えたいとして、女性向けがん保険にはどのタイミングで加入すれば良いのでしょうか。

ここで、先ほどの女性特有のがんの罹患率の分布を描いたグラフの解説において、罹患率が急増していく時点として30代・40代に注目を促したことを思い起こしてください。ひとつの考え方として、あるリスクに何かしら備えをする場合、そのリスクが高まってくるまでに用意を済ませておくことが重要です。その視点からすれば、30代・40代から女性向けのがん保険に加入しておくと安心だと言えるでしょう。

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3.女性向けのがん保険を選ぶときの注意点とは?

前章までで女性向けがん保険の概要や必要性といった基本的なポイントについてはお伝えし終えました。この章で解説するのは、女性向けがん保険を具体的に検討するうえで、必ず知っておきたい注意点です。保険比較や保険ランキング、各保険会社のパンフレットを見るときの「基準」として参考にしてください。

3-1 診断給付金と通院給付金は必須!?

通常のがん保険と同じように、女性向けのがん保険を選ぶときには、診断給付金通院給付金を保障内容のベースに考えていきましょう。

以前のがん保険は、入院給付金を中心に手術給付金、通院給付金、診断一時金がパッケージになった商品が主流でした。それは主ながん治療のスタイルとして入院治療がメインであったためです。しかし、がんの治療技術の進歩にともない、治療のスタイルは入院から通院へと大きな変化を遂げました。

以下の図は、がんの入院治療率と通院(外来)治療率の3年ごとの推移を表したものです。

がんの外来治療率と入院治療率

この変化とともに、がん保険において重要になってきたのが診断給付金や通院給付金だと言えます。すでに述べたように、これらは入院の有無に関わらず保険金を受け取れる保障です。そして現在、そのような流れを汲んだ各保険会社は、診断給付金や通院給付金(あるいは抗がん剤・ホルモン剤治療)の保障をメインにした商品を数多くリリースしています。

女性向けのがん保険を選ぶ際にも、ぜひ診断給付金と通院給付金に注目してみてください。

3-2 診断給付金の支払い回数は複数回が理想!

前述したとおり、最近のがん保険において診断給付金は重要な保障です。女性向けのがん保険を選ぶとき、この診断給付金の支払い回数はチェックしましょう。保険会社によって、初回の診断時にしか受け取れないものから、無制限に受け取れるものまで、様々なバリエーションがあります。

現在、がんの治療技術の進歩のおかけで、がんに罹った人の生存率が高まっています。そのため、がんの新たなリスクとして「死亡」よりも「転移」「再発」が大きくなってきました。そのようなリスクに対応するうえでは、初回診断時のみではなく、複数回受け取れるタイプの診断給付金を備えたがん保険だと安心です。

3-3「免責期間」にご注意を!

女性向けがん保険を含めてがん保険で注意したいのは、多くの場合、契約のスタートとともに保障がすぐに開始されるわけではない点です。通常、保障が始まるのは契約日(もしくは告知日)より90日間(あるいは3か月間)経過した日の翌日からとなります。この期間は「免責期間」「待期期間」「不填補期間」などと呼ばれています。

がん保険に加入したとしても、免責期間のうちに診断されたがんについては保障の対象にはなりません。この点はがん保険を検討するうえで、必ず知っておきたいポイントだと言えるでしょう。

3-4 付帯サービスもチェック!

女性向けのがん保険を選んでいくうえで、どの保険会社のどの商品が良いのか保障内容や保険料だけでは決めきれないこともあるかもしれません。そのようなときには、各保険会社が用意している付帯サービスにも、ぜひ目を向けてみてください。

もしもがんに罹ったとしたら、どんな病院に通えばよいのか、どんな治療法が適切なのか、どのくらい治療費がかかるのか等、本人やその家族の心理的な負担は計り知れません。そうした苦痛を少しでも和らげるために、各保険会社はがん保険の契約者向けにがん治療に役立つ情報やサポートを無料で提供する付帯サービスを行っています。

主なものとしては、がんの早期発見や早期治療に役立つ「人間ドック・PET検診の紹介・予約代行サービス」、患者にとってより良い治療を模索することのできる「セカンドオピニオンサービス」、治療実績のある専門医や病院を紹介する「専門医・病院の紹介サービス」などがあります。付帯サービスの内容は保険会社によって異なるポイントなので、いくつかのがん保険で迷ったときにはこの点にも着目してみましょう。

3-5 保障の重複にご用心!

先述したように、女性向けのがん保険は、通常のがん保険の特約として付帯しているケースがあります。また、タイプによっては医療保険にも女性特有のがんに対する保障が備わっています。

すでにがん保険や医療保険に加入している方は、女性向けがん保険を検討する際に、必ずその保障内容を改めてチェックしてみてください。今まで気づいていなかっただけで、女性特有のがんに対して十分に保険をかけていたというケースもありえます。

その状態で新たに女性向けのがん保険に加入したとしたら、ピンポイントで保障が重複することで「オーバースペック保険」になってしまうかもしれません。一見して保障が手厚いのは良いことに思えますが、そのぶん毎月の保険料負担は重くなります。保険の基本は、適切な保障を適切な保険料で用意することです。

新たに女性保険を検討するときは、すでに加入しているがん保険や医療保険の内容を必ず振り返るようにしましょう。

3-6 ミニ保険にも注目を!

女性向けがん保険で是非チェックして頂きたいのが「少額短期保険」、通称「ミニ保険」です。

少額短期保険とは、その名前の通り保険金額が“少額”で、保険期間が“短期”の保険。保険金額は死亡保障300万円以下、医療保障80万円以下、損害保険金1,000万円以下、保険期間は1年以内(第2分野=損害保険は2年以内)という決まりになっています。

ミニ保険のジャンルとしての大きな特徴は、ユニークでピンポイントな保障を備えた商品の多彩なラインナップにあります。個々のニーズに特化した保障をお手ごろな保険料で得られるところに魅力があると言えるでしょう。そのようなミニ保険のなかには、ピンポイントで女性特有のがんや病気をカバーしてくれるタイプもあります。保険料はリーズナブルで、月々の数百円程度で加入できることも。

「もう医療保険やがん保険にはしっかり入っているので女性特有のがんに対する保障だけ少し上乗せしたい」「できるだけ保険料を抑えながら女性特有のがんに対する備えだけはキッチリしたい」といった方にお勧めです。


まとめ:“今”本当に選ばれている保険って!?

いかがでしたか?
この記事では、女性向けのがん保険に関して基礎的な知識をお伝えいたしました。

ここまで目を通して頂いた方は、ご自分に合った保険を選ぶ際のポイントをしっかりご理解いただけたのではないかと思います。是非、その知識をもとに商品ページなどに目を通し、本当にご自身に合った保険を探してみてください。
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