これで完璧!? がん保険の種類をどこよりも分かりやすく解説!

保険の基礎知識

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これで完璧!? がん保険の種類をどこよりも分かりやすく解説!

ひとくちに「がん保険」と言っても、その内容はさまざま。大まかな基本契約の内容では大差ありませんが、具体的な保障内容にはかなりの幅があります。

また特約やオプションのラインナップもいろいろで、その組み合わせの選択肢は非常に多く、なかなか決めかねるほど。一般の医療保険のように終身と定期という違いもありますし、掛け捨て型がいいのか貯蓄型にするのかも、大いに迷うところでしょう。

保険は「自分に合ったもの」「必要十分なもの」を選ぶことが重要ですが、その前にどのような選択肢があるのか、それを俯瞰してみることにしましょう。

まとめ. 常に進化を続けるがん保険

1. がん保険にはどんな種類があるのか

1-1 がん保険を種類別に分類すると

具体的なタイプの説明をする前に、まずはがん保険にはどんな種類・分類があるのかを考えてみることにしましょう。タイプが違えば保障内容も異なりますし、目的とするところも変わってきます。ですからそれぞれのタイプと特徴を知り、その上で商品を選ぶことが大切です。

■保険期間の違い
一般の医療保険と同様、がん保険にも「定期型」「終身型」があります。同一保険会社の商品であれば、保障の内容はほとんど変わりません。定期型のほうが月々の支払額は低く抑えられますが、更新のたびに保険料が値上がりしていくのは一般の医療保険と同様です。

また定期型の場合、規定の年齢…だいたい80歳あたりですが、それくらいの年齢になるとそれ以降の更新ができない、というものもあります。そうした場合には、あらためて別の保険に加入しなおすことになります。

終身型の場合は、生涯保険料を払い続けていくタイプと、一定期間で払い込みを完了させ、その後は生涯の保障が続くというタイプのものとがあります。

■掛け捨て型か貯蓄型か
多くの商品は掛け捨て型ですが、ものによって、あるいは特約を付けることで貯蓄の側面を持たせた商品もあります。

たとえば終身型がん保険にある「無事故給付金」「健康祝い金」などは、保険を使うことのないままで3年、5年と一定期間を経過するたびに、給付金を受け取れるというもの。医療保険に加えて貯蓄の側面も持った保障内容といえます。ただし保険料と給付金とのバランスをよく検討しないと、かえって非効率な結果にもなりかねませんので要注意です。

■単体型か統合型か
一般の医療保険では、入院給付金が保障の中心を占めます。がん保険も同じなのですが、治療に時間とお金がかかりやすいがんという病気のために、がん保険はさまざまな保障を用意しています。それらを特約事項として単体で用意するか、ある程度まとめて統合型がん保険とするか、商品によってまちまちです。いずれも一長一短ですので、ニーズに合わせて検討するようにしましょう。

■特約や組み合わせを考えてみる
がん保険は基本契約のほか、特約が豊富に用意されており、必要に応じて組み合わせることができます。自分にフィットした保障を用意しておくには、この特約を存分に活用すると良いでしょう。もちろん、あれもこれもと特約を付けてしまうと、保険料負担が大きくなりますので要注意です。

また、乳がんや子宮がんといった女性特有のがんに上乗せ保障を付けたり、収入保障保険と組み合わせることで治療中の収入減に備えたりと、ニーズに合わせて組み合わせることも有効です。中には、がんと診断されるとその後の保険料の支払いが免除されるというものもあります。

このように、がん保険は大きなくくりで考えてもいくつかのタイプがあり、それぞれに特徴が異なります。

どの保険が必要なのか、それは人によってまちまちでしょう。ですから、まずはがん保険の種類を知り、どのような保障内容が用意されているのかを知ったうえで、自分には何が必要なのかを考えて商品を選ぶようにすると良いでしょう。

1-2 「かかっただけ支給」という保険もある!

比較的新しい保険のタイプで「実損補填型」と呼ばれるものがあります。これはその名の通り、「実際にかかった費用をそのまま保障しますよ」という保険です。

がん保険を含む医療保険の保障のしかたは、入院あるいは通院に対して「1日いくら」という形です。

軽度の怪我や病気であれば入通院の日数は短くて済みますし、治療の難しいものであれば、それだけ長く入通院することになります。当然、それによって必要な費用も異なりますから、一般の医療保険であれば、この考え方でもまず問題はありません。

しかしがんに関しては、年を追うごとに入院日数が短くなる傾向があります。厚生労働省のデータによれば、がん治療のための平均入院日数は1996年で46日。それが2005年には29.6日になり、2017年には17.1日にまで短縮されています。これは主に外科手術において、新たな手術法の開発により、患者さんの早期の回復が見込める治療法が生み出されてきたためです。

たとえば胃がんなどは、以前ならば胃部を大きく切開して手術していたものが、腹部に小さな穴をいくつか空けて、そこから内視鏡を挿し込んで手術を行うことができるようになってきました。もちろんすべての症例に適用できるわけではありませんが、この手法を用いれば患者さんへの肉体的ダメージを大きく軽減することができますから、術後の回復が早まり、より短い日数で退院できるようになってきたのです。

こうした傾向は今後も加速すると思われますが、そうなると「1日あたりの給付金×日数」という保障のスタイルにはうまくマッチしません。そこで登場してきたのが、この実損補填型保険なのです。

1-3 その保険が「何に強いか」を見きわめよう

がん保険にはさまざまな種類がありますが、それぞれ得意とする部分は違います。そしてそれが商品の個性にもなり特徴にもなっています。

基礎となる入院給付金をボリュームアップしたもの。
診断給付金を手厚くしたもの。

その保険が「何に強いか」は、商品によって異なりますし、契約内容によっても変わってきます。

また、前述した実損補填型保険のように「どのように保障するか」という点からも検討が必要でしょうし、スタンダードながん保険に収入保障保険を組み合わせる、というやり方もあります。がん保険は種類が豊富であるだけに、その選択の幅は広くなっています。

ですから、「自分にぴったりのがん保険」を選び、さらに特約やオプションとしてどのような設定をつけるかとなると、かなり広範な知識が必要になります。そのため、がん保険の種類をひと通り知り、自分に何が必要なのかを見きわめたなら、その後は保険のプロと相談しながらセレクトしていくのが早道だといえるでしょう。

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2. がん保険の特徴を考えてみる

2-1 タイプによって「強み」も違う

さて、ここからはがん保険それぞれの特徴を見ながら、そのメリットやデメリットについて考えていくことにしましょう。

これは多くの保険商品の中からひとつを選ぶとき、「どこを重視するか」ということにつながっていきます。保険選びの基礎になりますので、しっかりと覚えておいてください。

■入院給付金型
基礎的な形である、入院保険金を重視したタイプです。

さまざまな保障が用意されているがん保険の場合、この給付金は基礎的なもので、医療費そのものよりも、差額ベッド代をはじめ「入院生活に関連して必要となる諸費用をまかなうもの」ととらえると良いでしょう。

一般の医療保険では入院給付金は1日5,000~10,000円ほどが一般的ですが、がんの場合は治療費が高額になりやすいこともあり、1日10,000~20,000円ほどの設定が多いようです。保険料との兼ね合いはありますが、1日あたり15,000円程度の支給額は確保しておきたいところです。

■診断給付金型
診断給付金を厚めに保障するタイプです。

がん保険ならではの保障で、しかもまとまった額が支給されるので、治療費をまかなうにはこの給付金が大いに頼りになります。入院給付金が保障される保険に別途加入しているのであれば、がん保険では入院給付金を少なくして、診断給付金をより厚くしておくとバランスが良いかもしれません。

初めての診断に限るという場合と、再発であっても診断されるたびに給付される場合とがあります。終身型の場合には、複数回の支給が受けられるもののほうが安心です。

■手術給付金型
所定の手術を受けるときに支給される給付金を充実させたタイプです。

がんの手術にはさまざまなやり方があり、部位によっても手法が異なります。もちろん難易度も違いますし、費用にも差があります。ですがこのタイプであれば、手術費用について心配する必要はほとんどなくなるでしょう。

また、手術の方法によって変わる手術費用に対応するため、所定の手術について給付金の割増を行うものもあります。こうした保険であれば、手術の内容に見合った額の保障が受けられるため無駄が少なく、効率的といえます。

このように、がん保険にはそれぞれに強みがあり、それが保険としての商品の特徴となっています。こうした商品ごとの違いを知っておくことは保険選びの際に大いに役立ちます。

2-2 「実損補填型保険」について考えてみる

先にもお話しましたが、近年になって「実損補填型」と呼ばれる商品が登場してきました。その概略はすでにお話した通りですが、この保険は「入通院1日あたり○○円支給」という従来の医療保険のスタイルとは異なるものです。

また「診断」「手術」「入通院」などの各イベントとは関係なく、実際にかかった費用を支払うというスタイルをとっていることから、他のがん保険、医療保険とは異質なものともいえます。

このタイプの保険は、基本的には「治療のために支払った金額」をすべて保障してくれます。それが健康保険の自己負担分であろうと、個室病室を使ったための差額ベッド代であろうと、分け隔てはありません。

自由診療となる治療についても保障してくれるものもありますし、治療のために必要なものであれば、交通費や宿泊費までカバーしてくれるものもあります。「実際にかかった費用を給付する」という点が分かりやすく、それだけに比較検討もしやすいという点が受けているのでしょう。

2-3 実損補填型保険の特徴とは

もう少し、このタイプの保険についてお話ししていきます。

まず実損補填型保険の特徴として、支払う保険金の上限が決められている場合と、そうでない場合とがあります。上限額が低いと、その分保険料も安く抑えることができますが、それではいざ実際に治療を受けるというとき、かかった費用すべてをまかなえなくなる心配も出てきます。

がんの治療は高額になりがちですし、また近年ではさまざまな治療法が開発されています。また、がん治療に特徴的なこととして、保険適用外となる先進治療や自由診療を選択したい、というニーズもあるでしょう。それらの治療は得てして高額なうえ、従来の保険商品ではなかなかカバーしきれないものでもあります。

そんな時、この実損補填型保険が役立ちます。ですから保障額の上限については、ある程度の額を確保しておいたほうが、この保険の特性を活かすことができるでしょう。

2-4 実損補填型保険のメリットとデメリット

さらに実損補填型保険のメリットとデメリットについて、まとめてみることにしましょう。

他の保険と同様、この商品も長所と短所は裏返しの関係です。その特性を理解したうえで活用するようにしてください。

実損補填型保険のメリット・デメリット
メリット ・治療にかかった費用を実費で保障してくれるため、無駄や不足が少なく、効率的。
・商品によっては、差額ベッド代、交通費や宿泊費など、治療とは直接関係のない費用まで補填してくれる。
・先進医療や自由診療でも保障対象になるため、治療の選択肢が広がる。
デメリット ・給付額の上限が設定されていると、実際にかかった費用がまかなえない場合が発生する。
・一般的な医療保険やがん保険に比べて、保険料が割高になりやすい。
・現時点では定期契約しかないため、更新の際には年齢条件によって保険料が高額になる。

このタイプの保険は各社から発売されていますが、その詳細はまちまちです。差額ベッド代を保障するかどうか、するとしたらいくらまで支給するか…。このような細部の設定にはかなりばらつきがあり、そのために支払う保険料にも開きがあります。

このように一口にがん保険といっても、入院給付型から、診断給付型、手術給付型、実損填補型まで、その種類は本当に様々です。そして、それぞれにメリット・デメリットがあり、各タイプが組み合わさっている複合型のがん保険も存在します。そう考えると、「がん保険って一体どれだけ種類があるんだ・・・」と気が遠くなってくるかもしれません。

そのようなときには、保険のプロに相談してみてはいかがでしょうか。きっとあなたに合った保険を見つけるうえでのヒントがあるはずです。

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3. がん保険はしっかりチェックして選ぼう

3-1 治療の進歩とともに広がった、がん保険の選択肢

がん保険の種類について、ひと通りのところをお話してきました。

とはいっても実際にがん保険を選ぶ際には、これらの大きな分類だけではなく、より突っ込んだ細かなところにまで気を配る必要があります。がん保険は保険会社ごと、商品ごとに細部の設定が大きく異なり、それによって保障内容が違ってくるためです。

こうした違いが生まれるのは、がんという病気の特性と、その治療法の変遷、それを保障する保険商品の進化の歴史も関係しています。

がんは古代ローマ時代から知られていたといわれますが、その原因や発生機序がわかってきたのは近代になってからです。まだまだ解明されていない部分は多いものの、世界中の医師や研究者によってより優れた治療法や医薬品が開発されてきました。

そうした動きは現在でも続いており、たとえば手術の方法にしても、より確実な治療効果とともに患者さんへの肉体的負荷を低く抑えた、新たな手法が次々に開発されてきています。

このような医療の進歩によって、がん治療の選択肢は広がっていきました。それによって患者さんが自分自身の体の状態や、望んでいる結果、経済的な事情などによって「どの治療を受けるか」という選択の幅も広がっていったのです。

そうした変化に歩調を合わせるかのように、がん保険の保障もバリエーションが増えてきて、さらに細部の保障内容にいたるまで、細分化されていったと考えられます。

⇒医療技術の進歩でがん保険の保障内容はどう変わった? がん保険の歴史はコチラ!

3-2 細かな違いが大きな違い

このように、がん保険にはさまざまなバリエーションがあります。特約の内容や保障のための条件などもまちまちで、ひとくくりにすることができません。そしてこれら細かな違いが、実は大きな違いとなって、それぞれの保険商品を特徴づけているのです。

たとえば、がんと診断されたときに支給される「診断給付金」。この設定額が50万円か200万円か。そして「初めて診断を受けたとき」だけに支払われるのか、あるいは「複数回の診断を受けたとき」でも、その都度支払われるのか。

こうした違いによって、保障の厚みはまったく違ってきます。当然、どの保障内容が自分に合っているのか、自分に必要なのかということも、違ってくるでしょう。

「入院給付金は低いが、手術給付金が手厚い」という内容にするか、あるいは逆に「入院給付金をしっかり付けて、手術給付金はそこそこで良い」という内容にするか。こうしたことは人ぞれぞれの事情や考え方によっても違ってきます。

これは人によって保険に求めるニーズが違うということですが、現在のがん保険はそうした多様なニーズに応えることができるバリエーションを持っています。

しかしながら、それは裏を返すと「がん保険は種類が多いので本当に自分に合っているものを絞り込むのは難しい」ということです。つまり、「自分にどのようながん保障が必要か」というニーズを明確にしても、それに合ったがん保険は無数にあるように見えてしまいがちなのです。

そのような様々な種類のがん保険で迷ったときには、プロのアドバイスなどを参考に自分にあったがん保険を絞り込んでいくのも有効な方法だと言えます。どの保険についても言えることですが、がん保険もまた、複数の保険会社や保険商品を比較し、しっかりと自分にフィットしたものを丁寧に選んでいきましょう。

保険見直し本舗には、知識と経験の豊富な保険のプロとしてコンサルティングアドバイザーが多数在籍しています。 ぜひお気軽にご相談ください。



まとめ:常に進化を続けるがん保険

ここでは、

    ・がん保険には保険期間や保障内容など、さまざまな種類があること

    ・その保険がどんな保障に強いか、特徴を見きわめること

    ・自分に何が必要かを理解してから保険を選ぶこと

    ・「使っただけ給付される」タイプの商品もあること

    ・細かな条件が設けられていることもあるので、十分注意すること

などについてお話してきました。

がん治療は現在も日進月歩のスピードで進歩し続けています。それとともに、がん保険も進化してきました。これからもこうした傾向は続くでしょう。それを思うと、がん保険というのは今まさに進化のまっただ中にある、といえるかもしれません。

がん保険の歴史を見ても、もともとは入院給付金と死亡給付金くらいしか用意されていなかった保障が、今や診断給付金や手術給付金をはじめ、非常に幅広いものへと変化してきています。こうした変化がこれからも続くとすると、常に最新の動向をチェックしながら、最適な保障内容へと切り替えていくことも必要でしょう。

いずれにしても、数多くのバリエーションを持つがん保険については、細かな保障内容にまで注意して、最適なものを選ぶことが大切です。

しかし、中には次のように思われた方もいらっしゃるかもしれません。

「うーん、がん保険は動きも激しいし種類も多いし、自分一人で選ぶのは大変そうだ……」

もし少しでもそのように思われたなら、保険のプロのアドバイスに耳を傾けたり、保険の人気ランキングを参考にしたりしてみてはいかがでしょうか。保険のプロはあなたに合った保険について的確なアドバイスをくれるはずですし、人気の保険ランキングは「今はこういう保険が人気なんだ」と知るだけでも保険を選ぶうえで一つの基準になるはずです。

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