入院したときにかかる費用を最も左右するのが「差額ベッド代」です。それは、入院時の手術や治療など、医療行為に関する費用は「高額療養費制度」の対象となりますが、差額ベッド代は自己負担しなければならないからです。
入院時にかかる費用全体の内容
初めに、入院したときにかかる費用全体の内容を把握しておきましょう。診療費用は高額療養費制度の対象となり、暦月(月の初めから終わりまで)ごとに80,100円以上かかった分は、一定の割合で払い戻されます(70歳未満、一般的な所得の人の場合)。そのほかにかかる費用は、食事代、差額ベッド代、入院準備費などがありますが、この中で差額ベッド代が、人によってかかる費用を大きく左右することになります。
差額ベッド代とは
差額ベッド代とは、実際に入院をする部屋(病室)によって、1日ごとにかかる料金のことです。この価格は、無料となる大部屋から高額となる個室まで、病院によって設定はさまざまとなります。ですから、どの部屋に入院するかによって、1日あたり0円から数万円までの差が生じることになるのです。
病室の選択は、本人の同意を取ることになっていますので、勝手に差額ベッド代が発生する部屋に入院させられることは基本的にありません。
1日の差額ベッド代が0円の部屋なら…差額ベッド代0円
1日の差額ベッド代が5,000円の部屋なら…差額ベッド代50,000円
1日の差額ベッド代が20,000円の部屋なら…差額ベッド代20万円
差額ベッド代の価格
差額ベッド代の全国平均は、令和元年の調査では日額6,258円となります。 これは、首都圏ほど高くなる傾向があります。例えば、首都圏の私立大学付属病院の事例では、一般的な4人部屋で日額5,000円~8,000円程度、個室では20,000円程度の差額ベッド代がかかります。
※掲載内容は、令和元年のものです。社会保険は頻繁に法改正や変更がありますので、内容を保証するものではありません。詳しくは各行政機関(日本年金機構・厚生労働省・お住まいの地域の役場窓口など)にお問い合わせください。